固定回線がない会場からインターネットでライブ配信したい

ペップくん、インターネットにつなぐ固定回線がない会場でのイベントをインターネットでライブ配信したいのだけど何かよい方法はあるかな?

携帯電話の通信網を使って配信は?

イベント会場に固定回線がないとなると携帯電話の通信網を使って配信してはどうかな?

接続が切れたりしないかな?

携帯電話の通信網だと配信中に接続が切れたりしないかな?

複数のSIMカードを挿して使える製品があるよ

ペップリンク社製品なら複数(2~10枚)のSIMカードを挿して使える製品があるよ。例えば2枚の異なる携帯通信事業者(A社/B社)のSIMを製品に挿してA社の通信の品質が落ちてきたらB社のSIMに自動的に切り換えたりできるよ。

混ぜて使う事も出来るんだね

複数のSIMを使う事で通信の品質を安定させているということだね。それに異なる携帯通信事業者のSIMカードを混ぜて使う事も出来るんだね。

複数のSIMをボンディングと言う技術を使って

それに配信だと通信環境によっては1枚のSIMだと通信速度が足りなかったりして困る事があるよね。そういう時には、複数のSIMをボンディングと言う技術を使って束ねて通信を安定させてかつ速度を上げることも出来るんだ。

20Mbpsじゃないの?

10Mbps x 2回線で20Mbps じゃないの?

ボンディングする時に

ボンディングする時に19%程度のオーバーヘッド(処理負荷)が掛かるんですよ。

ボンディングって

なるほど、そういうことなんですね。ところでボンディングって1台の装置だけで実現出来るの?

対向側に束ねたモノ(VPN)を解く役割を果たす機器が必要

ボンディングするには、基本的に対向側に束ねたモノ(VPN)を解く役割を果たす機器が必要になります。インターネット上からこの対向側の機器を特定する必要があるので、対向側の機器にはグローバルIPアドレスが必要になりますね。

対向側の機器は

対向側の機器は、高速固定回線などが敷設された場所に設置して対向側の機器でボンディングを解いて高速固定回線経由でインターネット上に配信するという事ですね。

その通りです。

場所自体がない場合は?

でもペップくん、対向側の機器を置く高速固定回線などが敷設された場所自体がない場合はどうすればいいの?

Speedfusion Connectっていうクラウドサービス

そういう時のために、Speedfusion Connectっていうインターネット上でボンディングを解いてくれるクラウドサービスが提供されているよ。このサービスは、データ量と契約期間によって数種類用意されているサービスで、一番手頃なのはデータ量が2.5TBで契約期間が1年間のサービスだよ。これは、Speedfusion Connectを通過するデータ量が2.5TBに達するか契約開始から1年経過するとサービスが自動的に終了するので、契約が切れる前に追加購入する必要があるのでこの点注意が必要だね。またSpeedfusion Connectのスループットは200Mbpsとなっているけど常時安定稼働を保証しているサービスでない点も注意が必要だね。

対向機器を設置するのが賢明?

そういう便利なサービスも用意されているのですね。でも安定稼働させることを考えると対向機器を設置するのが賢明ということでしょうか?

そうとも限らないよ。

ライブ配信と言ってもどの程度の解像度で配信したいかにもよるね。配信したいデータのスループットはどの程度を想定しているの?

8Mbps程度出ればいいかな?

HD程度の映像品質で配信したいので、8Mbps程度出ればいいかな?

MAX BR2 Pro 5GかMAX HD2 Miniがお勧め

それならMAX BR2 Pro 5GかMAX HD2 Miniがお勧めですね。MAX BR2 Pro 5Gは、5G対応のSIMカードが4枚挿せて、そのうえWi-Fi(IEEE802.11ac/a/b/g/n)対応ですよ。MAX HD2 Miniは、SIMカードが4枚に加えてUSBドングルタイプも1ポート使えるので、合計5 SIM挿せます。

4枚同時に接続?

SIMが4枚も挿せるってことは、4枚同時に接続できるの?

2枚がアクティブで2枚がスタンバイ

これは機種によっても異なるけど、基本的には4枚挿さる場合は、2枚がアクティブで2枚がスタンバイということで、例えばアクティブ2枚をボンディングして使っている最中に通信品質が落ちてきたらスタンバイの2枚に自動的に切り換えるような使い方が出来ますよ。

考えないといけない事が色々とありそう

なるほど、そうすると4枚のSIMの通信事業者をどのように選択するかとか、どのSIMをアクティブ/スタンバイに挿すのかとか考えないといけない事が色々とありそうですね。

カバーエリアや通信品質は通信事業者によって異なるので

そうですね。通信サービスのカバーエリアや通信品質は通信事業者によって異なるので、特に自動車や電車などの移動体に載せて使う場合は、この点を考慮する必要があるでしょうね。

「通信品質の低下」ってどうやって決めているの?

アクティブからスタンバイに自動的に切り換わるきっかけになる「通信品質の低下」ってどうやって決めているの?

自由に決められる。

それは使う人が自由に決められますよ。各種環境設定をおこなうには機器のLANポートにパソコンを接続してウェブブラウザから設定画面を読み出しておこなう方法です。アクティブとスタンバイの切り換えるきっかけは、通信品質の低下以外にも通信サービスの利用容量制限値を超えたら切り換えたりすることもできますよ。

また、InControl2 というメーカーが提供するクラウドプラットフォームを利用して、通信品質のログやGPSを使った機器の移動履歴などの各種管理がおこなえますよ。

まずは使ってみるよ

かなり細かい設定が出来そうだね。今回は、野外イベントだけど5Gエリア内の会場なども予定されてるので、5G対応のMAX BR2 Pro 5GをSpeedfusion Connectと組み合わせてまずは使ってみるよ。ペップくん、色々と教えてくれてどうもありがとう。

気軽に連絡してみてね

どういたしまして。また何かわからない事や見積もりが欲しいなんてことがあれば気軽にココに連絡してみてね。