

ネットワーク機器を選定するとき、「スペック表を見ても、結局どれを選べばいいのか分からない」と感じることはありませんか?
Teltonika Networksの24ポートクラスのマネージドスイッチには、SWM280・SWM281・SWM282というよく似た3製品があります。
実はこの3機種、「PoE給電が必要か」「PoEを何ポートで使いたいか」に注目すると、かなりシンプルに選び分けることができます。
今回は、3製品の違いと用途別の選び方を分かりやすく整理します。
まずは結論。3機種の選び分け

SWM281は、24基のギガビットEthernetポートと4基のSFPポートを搭載しています。
SWM280は、12基のPoE+、12基のギガビットEthernetと4基のSFPという構成です。
SWM282は、24基のPoE+ポートと4基のSFPポートを搭載しています。
つまり、
PoE不要 → SWM281
PoEが最大12ポート使用 → SWM280
PoEを最大24ポート使用 → SWM282
という考え方が、最初の選定基準になります。
Tips 1|PoEが不要なら「SWM281」
接続する機器がPLC、PC、産業用ルーター、サーバーなど、別電源で動作するEthernet機器が中心なら、まずSWM281が候補になります。
SWM281は、
- Gigabit Ethernet × 24
- SFP × 4
- L3機能付きL2マネージドスイッチ
- PROFINET / MRP / EtherNet/IP対応
- RMSによるクラウド管理対応
という構成です。RMS Managementライセンスも2年間標準搭載されています。
こんなケースに
✓ PLCや産業機器を多数Ethernet接続する
✓ PoE給電するカメラやAPがない
✓ 24ポートの高密度な有線LANを構築したい
✓ SFPを使って離れた設備や別棟へ光ファイバー接続したい
「給電は必要ない。24ポートをネットワーク接続に使いたい」ならSWM281と考えると分かりやすいでしょう。
Tips 2|PoE機器と通常機器が混在するなら「SWM280」
現場によっては、「IPカメラにはPoE給電したい。でもPLCやPCにはPoEはいらない」というケースがあります。そんな混在型ネットワークに向いているのがSWM280です。
ポート構成は、
- PoE+ × 12
- Gigabit Ethernet × 12
- SFP × 4
というバランス型。PoE+は1ポート最大30W、合計最大300Wの電力供給に対応しています。
例えばこんな構成
PoE+側
- IPカメラ × 6
- Wi-Fiアクセスポイント × 2
通常Ethernet側
- PLC × 4
- 産業用PC × 2
- ルーター × 2
といったように、給電する機器と給電しない機器を1台のスイッチへ集約できます。
こんなケースに
✓ IPカメラを数台~十数台設置する
✓ Wi-Fi APとPLCなどが混在している
✓ PoEは必要だが24ポートすべてには必要ない
✓ PoEポート数と通常ポート数のバランスを取りたい
「PoEは必要。でも全部のポートをPoEにする必要はない」ならSWM280が分かりやすい選択肢です。
Tips 3|PoE機器を多数接続するなら「SWM282」
監視カメラシステムや多数のアクセスポイントを導入する場合は、PoEポート数そのものが重要になります。
そこで候補になるのがSWM282です。
- PoE+ × 24
- SFP × 4
- 1ポート最大30W
- 合計PoE電力最大300W
という構成になっています。
こんなケースに
✓ IPカメラを10台以上接続したい
✓ Wi-Fi APを多数設置する
✓ PoE対応IoT機器を集約したい
✓ 現在は少数でも、将来的にPoE機器が増える予定
「接続ポートの多くでPoEを使う」ならSWM282が本命です。
Tips 4|PoEは「ポート数」だけで決めない
ここは機種選定で特に注意したいポイントです。
SWM280とSWM282は、ともにPoE+で1ポート最大30W、合計最大300Wとされています。
つまり、SWM282には24基のPoE+ポートがありますが、
「24ポートすべてで同時に30W使える」という意味ではありません。
例えば単純計算すると、
- 10W × 24台 = 240W
- 12W × 24台 = 288W
- 15W × 24台 = 360W
となります。
最後の例では300Wを超えてしまいます。
そのためPoE機器を選定するときは、
PoEポート数 + 接続機器の合計消費電力
の両方を確認することが大切です。
Tips 5|SFPが4ポートあるメリットも見逃さない
3機種とも、公式製品ページではSFPポートを4基搭載しています。
SFPを利用すると、光ファイバーによるアップリンクを構成できます。
例えば、
工場棟A → 光ファイバー → 工場棟B
制御盤 → 光ファイバー → 中央ネットワーク
といったネットワークを検討するときに便利です。
そのため選定時にはEthernetの24ポートだけを見るのではなく、「上位ネットワークをどう接続するか」まで含めて設計すると、この3機種のメリットを活かしやすくなります。
迷ったときは、この3問で選ぶ
最後に選定手順をシンプルにまとめます。
Q1. PoE給電は必要?
NO
→ SWM281
YES
→ Q2へ
Q2. PoEが必要なのは12ポート以内?
YES
→ SWM280
NO / 将来的に増える予定
→ SWM282
Q3. PoE機器の合計消費電力は?
SWM280、SWM282ともに、合計300W以内に収まるか確認します。
まとめ
3機種は一見よく似ていますが、選定ポイントは意外とシンプルです。
SWM281
→ PoE不要。24ポートのGigabit Ethernetを使いたい。
SWM280
→ PoE機器と通常のEthernet機器を混在させたい。
SWM282
→ 最大24ポートでPoEを利用したい。
また3機種とも、L3機能を備えたL2マネージドスイッチで、PROFINET、MRP、EtherNet/IPなどの産業用プロトコルとRMSによるクラウド管理に対応しています。
そのため、「機能の多さ」から選ぶより、最初にPoEの必要性と必要ポート数を決めるのが、この3製品を選び分けるコツです。
製品情報
