
車両管理やGPSトラッキングでFMM880を導入する際に気になるのが「実際にどれくらい通信量を消費するのか」という点です。
結論から言うと、15~30秒間隔で位置情報のみを送信するシンプルな設定の場合、通信量の目安は月間約4~8MB程度です。ただし、実際の運用では各種センサー情報やイベント記録が追加されるため、通信量はこれより増加するケースが一般的です。
FMM880のデータサイズの仕組み
FMM880は、位置情報や車両情報をCodec 8形式で送信します。
データは「AVLレコード」と呼ばれる単位で構成されており、1レコードには以下の情報が含まれます。

これらはCodec仕様上の必須項目であり、削除することはできません。
最小サイズは約45バイト
すべてのI/O要素を無効にした場合、1件の位置情報レコードは約45バイトとなります。
ただし以下のような項目を有効化すると、その分レコードサイズが増加します。
- イグニッション状態
- 電源電圧
- 車速
- 各種センサー値
- その他の車両情報
月間通信量の目安
30日間連続運用し、1回の送信につき1レコードのみ作成される前提で試算すると、以下のようになります。
15秒間隔送信の場合
- 1日あたり:5,760件
- 1か月あたり:172,800件
- 1件45バイトの場合
約7.8MB / 月
30秒間隔送信の場合
- 1日あたり:2,880件
- 1か月あたり:86,400件
- 1件45バイトの場合
約3.9MB / 月
なぜ実際の通信量は増えるのか?
上記の数値は、あくまで「位置情報のみ」を送信する最小構成での理論値です。
実際に通信キャリアが計測する通信量には、サーバーとの通信オーバーヘッドなども含まれるため、実際の使用量はさらに多くなります。
① 追加イベントによる記録増加
FMM880は、定期送信以外にも、以下の条件でレコードを生成できます。
- 時間イベント
- 距離イベント
- 方位変化
- イグニッションON/OFF
- 各種I/Oイベント
これらが有効になっていると、定期送信に加えて追加レコードが作成されます。
② Codec 8 Extendedの使用
通常はCodec 8で十分ですが、
- AVL ID が255を超えるI/O要素
を利用する場合はCodec 8 Extendedが必要になります。
不要な場合はCodec 8を使用することで通信のオーバーヘッドを抑えられます。
③ 高感度な「On Change」設定
例えば車速などのI/O要素に対して、
- 閾値を非常に低く設定
- 優先度を「PANIC」
- トリガーを「On Change」
にしていると、わずかな変化でもレコードが生成されます。
特に信号待ちや渋滞が多い市街地走行では、レコード数が大幅に増加する可能性があります。
④ 衝突検知設定
衝突検知機能の
- 閾値
- 継続時間
を低く設定しすぎると、実際には事故ではない振動でも衝突イベントとして記録されやすくなり、通信量増加の原因となります。
正確な通信量を確認する方法
最も確実なのは、実際の設定で運用したテスト機の通信量を確認することです。
FMM880のステータス画面では以下の情報を確認できます。
- 送信データ量(TX)
- 受信データ量(RX)
- 総トラフィック量
- 送信レコード数
端末を1~2日程度運用し、その結果を30日換算することで、実際の月間通信量を高い精度で見積もることができます。
まとめ
FMM880の通信量は、位置情報のみのシンプルな設定であれば、
- 15秒間隔:約7.8MB/月
- 30秒間隔:約3.9MB/月
がひとつの目安になります。
ただし実運用では、I/Oデータ、イベント記録、衝突検知、On Changeトリガーなどの設定によって通信量が大きく変化します。
そのため、SIMプラン選定やコスト試算を行う際は、実機のGPRSトラフィックカウンターを利用して実測値を確認することをおすすめします。
参考資料
FMM880: LTE Cat.M1対応 設置が簡単な防水トラッカー【技適認証済】
↓ コチラからご購入いただけます。

